古文の行進

skb_mate022005-09-18

いろいろおもしろいことがあったので、たまには日記っぽいことを書いてみる。
まず、昼過ぎに黒川芽以のインストアイベントへ。こういうアイドル系のイベントはほんとうにひさしぶり。待ち合わせていた某氏(名誉のため、参加メンツは伏せておきます)と合流してから会場へ向かう。ナマで「謎は解けたよ、ワトソンくん」なんて聞いた日にゃあ、心臓発作でもおこして昇天しかねんな、などと妄想しつつ、会場へ到着してみると。いや、正直びびった。充満するカルマのえげつなさといったらあーた。まるで腐海ですよ。その瘴気の濃さは、まるでストリキニーネこどものおもちゃ、略してこどちゃに感じられるほど。でもって、吉野屋のごとく殺伐としてるんです。こりゃまた、えらいところに来ちまったなぁと。そうしているうち、うっすらと会場内に流れている音楽に耳を留めたYMO好きな人が、「あっこちゃんの曲や」と指摘。でも声が違うと。わたしも脳内の矢野顕子アーカイヴを検索してみるが、どんな曲だったか思い出せない。代わりに、マナの「GOTANDA」という曲を思い出す*1矢野顕子の作品中、五指に入ると謳われながら、いまだ本人による歌唱がない隠れた傑作。作風が近い気がしたのかな*2。で、そんなこんなの中、イベントが始まる。いざ始まってしまえば、特筆すべきこともないふつうのイベント。しゃべって、歌って、愛想を振りまいて、みたいな。「謎は解けたよ、ワトソンくん」もなし(笑い)。が、件の矢野顕子は、芽以タンが「ひとつだけ」をカヴァしたものと判明。本人は「聴いたことがなかった」とのことなので、スタッフにファンがいたのでしょうね。そしてあっという間にステージは終わり、握手会へと突入。あのねー、わたしねー、ほんとこういうの苦手なんですよ。自分の番が近付いてくる!と意識すると、心臓がバクバクいいだすのね。「カレに聞こえちゃう!静まれっ、わたしのハート!」みたいな。とにかく、なんとか握手はできたんだが、「ありがとうございました」が出てこない。なんかパクパク言うだけで。「ん?このオッサン、なんか言いたげなんだけど・・・」っぽい芽以タンの不審そうな表情。ああっ、穴があったら入りたいぃぃ!!って本気で思いました。ま、向こうはそんなこといちいち憶えてないだろうけど。ちなみに、画像はきのうできあがったばかりらしい、来年の黒川芽以カレンダー。買えなかったけど・・・貧乏だし。
終わってから、先日スルーした大林宣彦尾道ブックを拾うために古本屋へ。「おれも欲しかったんだけど」というYMO好きな人になんとか譲っていただき、無事ゲット。ついでに、投げ売られていた雑誌『MOE』を数冊拾う。つい先日、ヴァージニア・ウルフなどのレズ短編集と、ミッションスクール図鑑を買ってしまったところなので、これ以上は自重せねば、と歯止めをかける。ジュニアファッション誌をかき集めたい!って衝動を、どうにかこうにかなだめすかして、ちょっと休憩ってことでサ店へ。
ひとしきりバカ話に花を咲かせたあと、じゃ、こないだはそごうの「心斎橋物語展」へ行ったし*3、今度は大丸の「パリ・モダン展」へ行こうということになり、ぞろぞろと大丸へ。内容的には、とくに目新しいものはない。パリ万博を皮切りに、時系列に沿って絵画や彫刻、工芸品などを展示してある。点数が少ないのは仕方ないか。が、1年ちょい前、サントリーミュージアムで「パリ1900年展」を体験しているだけに、やはり物足りない。ただ、デュフィの「電気の精」を観ることができたのは僥倖でした。なんとも圧巻。あと、リキテンスタインのスタイルを彷佛とさせる抽象画が、30年代に描かれているのにも感心する。副題に「アール・デコとエコール・ド・パリ」とつけられているだけに、とくにエコール・ド・パリゆかりの画家たちの作品を、興味深く観覧させてもらいました。残念ながら、シャガールのものは一点もなかったですが。藤田嗣治のものは二点。以前みたNHKスペシャルで、ランスを訪れたなら、ノートル・ダム大聖堂と藤田のチャペルはセットで観覧しろと言っていたような気がする。彼は大変な愛猫家だったことでも有名なわけですが、さらに熱狂的な愛猫家といえばジャン・コクトー。わたしたちが足を運んだのは大丸心斎橋店なのですが、神戸店にて、ちょうど「ジャン・コクトー展」をやっているらしい。ぜひ行っておきたいなと思う所存であります。
じゃあそろそろお開きに・・・とエスカレーターを降りていると、メゾピアノの売り場が目に飛び込んでくる。思わずフラフラと接近すると、真横にはバーバリーのこども服が*4!!突沸的にブッ壊れたのは、言うまでもありませんね。んなこと言われても、お前の属性なんて知らんがな!とおっしゃる方のために、参考資料として当ブログの初代トップ画像を貼っておきます。

*1:マナはティン・パン・アレイのバッキング・ヴォーカルを務めていた女性で、そのキュートかつファニーな歌声は、一度聴いたら病み付きになります。一説によると、彼女をYMOのリードヴォーカリストとして起用する案もあったそう。が、けっきょくそれは叶わず、アルバム一枚とシングル数枚を残して引退。のちに、ブレッド・アンド・バターの兄の方と結婚したらしいです(たしか再発版CDのライナーに、そう書いてあった)。そして、なぜかドラゴンボールZのED「でてこいとびきりZENKAIパワー」を歌っていたりもしてました。

*2:個人的には、矢野顕子を<ケイト・ブッシュに影響を受けたジョニ・ミッチェル>みたいに捉えていたりする。

*3:http://d.hatena.ne.jp/minihand/20050916

*4:おふたかたへ私信:ちゃんとフォルダをつくっていなかったようで、画像がどこにあるのかわかりませんorz もうしわけない。