少女の真髄

1. 5回目のこの季節。映画『ブリュレ』の関西公開を皮切りに、『リリィ、はちみつ色の秘密』『ダイアナの選択』とことごとく気になる作品を逃しまくり。仕方がないので、原作本を取り寄せて読んでいます。文庫本のほうはですねぇ、北村薫ひとがた流し』が女学生の友愛ものなんで当然押さえましたけど、なんといってもよしもとばなな『チエちゃんと私』が素晴らしかったですね。42才の私と、35才の従姉妹チエちゃんが分かち難く結びついていくお話で、『つぐみアフター』とでも申せましょうか。や−だって、わたしの中では『つぐみ』って百合だし。そんな具合に相変わらず時間も気力もすっからかんですが、どんな時にも投げずに生きていることを証明する一環として、そろそろ更新を再開しようと思います。とりあえずは、ツタヤに貼ってあった「TSUTAYA×FRAU」のポップから、麻生久美子さまのじつにけしからんお言葉から。まるでギャルゲーマニアが非オタの友人にその魅力を力説しているようにしか見えません。いいぞもっとやれ。

女の子が男の人の前でだけ見せる、ときめいている表情とかって、すっごくチャーミングじゃないですか? 必要以上にがんばっちゃったりする、残念な感じもたまらないし。だから男女の関係が描かれた映画が大好きだし、私の目は女の子ばっかり追っちゃいます。  麻生久美子「予測不能女の持つ、めんどくささと可愛さ」


2 先日、バンド練習が終わった後にメンバーと喫茶店でだべっていたとき、実に聞き捨てならない話を耳にしたですよ。いわく「マイブラのベーシスト、デビー・グッギはオープンなレズビアンで、バッキングヴォーカリストのオーディションでビリンダに目をつけたのも彼女。ていうか、これってけっこう有名な話」だというのです。いや、わたくし今の今までまったく存じ上げませんでした。話題になっているところも見たことがない。どうしても、ケヴィン・シールズのプロジェクトというイメージが拭えないせいかもしれません。で、あわてて検索をかけてみたわけです。そうしますと「音庵 - マイブラ勝手に応援ブログ」なるサイトに去年10月19日アップされた、デビー・グッギのインタヴュー記事がヒット。たしかに、デビーがマイブラへ加入する橋渡しをしたのが、当時付き合っていた彼女だと書いてある。うーん、そうだったのか! しかもバンドを離れ、しばらくタクシードライヴァーをしていたときに、客としてラッシュのミキを載せたっていうエピソードなんかも。これはすごい、すごすぎるネタだ。ぜひ「Tokyo Wrestling」あたりが、そのへんをフォーカスしたインタヴューを録ってくれると嬉しいなぁ、とかなんとか。ちなみにビリンダのインタビューでは、コラプスド・ラングというヒップホップグループのアルバムに2曲参加したことについて触れられているのだけれど、自分にも曲が書けるということを確かめたかっただけで、仕上がりはあまりお気に召していない旨発言していて。まぁたしかにマイブラの音とはかけ離れているからなぁ。いやわたしね、その2曲がすごく好きで、DJやるたびにかけていたんです。それだけになんか、ちょっとしおしおな気分になったんですけど。


3 で、思い出したんだけど、キム・ゴードンの娘、ココもそろそろお年頃なんじゃないかしら、なにか活動なんてしていたりしないかな、と思って調べてみると、ダイナソーjr.が一昨年リリースしたアルバム『beyond』に収録されている、「been there all the time」という曲のPVで父ちゃんと共演しているらしい。なので、さっそくYouYubeでチェック。
YouTube - dinosaur jr. / been there all the time by
当時12才。くっはー、かわええ! なんでも役者として映画やテレビ番組にちらほら出演しているとのこと、いうてもまだ15才くらいなので、これからばんばん売っていってほしいものです。できるだけチェックしますよと。ココの存在を知ったのは、彼女が産まれた頃に出版された『ベイビー・ジェネレーション』というファッションリーダーのお宅拝見みたいな企画本で。登場するのは、キム・ゴードン、ソフィア・コッポラ、アイオーネ・スカイ、タマラ・デイヴィス、カレン・クリムニクというラインナップ。なかでもカレン・キリムニクは「滅びよ、男。まぁ、全員とは言わないけれど。女の子が支配するのだ」みたいなコメントをつけていて、一発でファンになりましたと。その後『ヴァージン・スーサイズ』でソフィアにも落ちたわけですけどね。

ヒストリー・オブ・グラマー [DVD]

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ちなみに、カレン・キリムニクがドローイングを担当した1998年のアニメ映画『ヒストリー・オブ・グラマー』の上映会が、2003年頃に西宮で開催されたとき、bghsを伴って出かけたのだけれども、感想を訊いたら「フガジとか使ってそれっぽいのはわかるけど、まぁ」と煮え切らない答えが返ってきて、こういうのはダメなのねと学習した記憶が。煽りが「 『マリクレール』『装苑』『ヴォーグニッポン』などのモード系ファッション誌で大注目。おしゃれでガーリーなデジタル・アニメーション」つう時点で薄々ダメかも、とは思っていたのだけれど。