pastel madness

skb_mate022004-05-29

偶然見つけた、Arek Haluskoさんという人が撮った写真*1。「そうか、pastel madnessという言葉から連想されるのは、こういう情景なんだな」と思う反面、自分の感覚とはちょっと違うな、とも思いました。わたしはラファエル前派のアーサー・ヒューズが描いたオフェーリアが大好きで、それこそがpastel madnessだと思っています。ちなみに、おそらく一番有名なジョン・エヴァレット・ミレイが描いたオフェーリアを、わたしはあまり好まない。「感傷過多で商業的」と評されるミレイだが、それはわたしにも当てはまるかもしれない。そんなわたしがなによりも好きなのは、ラファエル前派の女流画家たちによる作品です*2。以前SKBダイアリー2004でも書いたけれども*3、「谷山浩子zabadak遊佐未森新居昭乃菅野よう子といった辺り」が好きなのと同じ理由で*4、彼女たちの画風を愛しています。もちろんそこには含まれないが、マリー・ローランサンや、シェリーの詩なんかも甘ったるくて大好き。そして(本来の意味での)ラファエル前派は、シュール・レアリスムを経て、90年代のアブストラクト音楽シーン(いわゆるブリストル系)まで、連綿とその感覚が受け継がれていったのではないかと、勝手に思っている・・・っていうか、夢想しています。自分が作る音楽にも、それらの影響が色濃いのは自覚しているし。中世・・・やっぱり単純に憧れますね。それを実際に体験することは絶対にできないけれども、だからこそ自由にあれこれ空想(妄想)を逞しくすることができる。っていうか、自分の美意識に、ジャストフィットするんです。こういう世界って、実人生のなかでの関わりは、むちゃくちゃ希薄なはずなのにね。なんでこうも惹かれてやまないのか、自分でもよくわからないです。やっぱ「重度のロープレヲタだからなんじゃない?」ってオチなのかな?そういえば小学生の頃、ある3人きょうだいが、テレビの中の、剣と魔法の世界へ迷い込んでしまうっていう、言うなれば「ハリー・ポッター」もののハシリみたいな小説*5を読んでハマりまくり、そのお話の世界と現実世界がゴッチャになりかけたことはあります。徹夜してロープレやりまくったあと、現実世界で通行人とすれ違うと、戦闘に突入したときのジングルが鳴ったりとか。HPやMPが見えたりとか。あっ、アール・ヌーヴォー展行かなきゃ(やってねえっつーの)。で、続けてパリ博、ロンドン博への思い入れを書き綴ろうかと思ったけど、しんどいのでまたの機会に。と、似非ワイルダー風に終わってみる。
《today's tune》CooRie / 存在

*1:http://www.usefilm.com/image/276565.html

*2:http://monpixy.hp.infoseek.co.jp/page04.html

*3:http://d.hatena.ne.jp/lfc/20040502#p1

*4:というよりは、黒百合姉妹ゲルニカ葛生千夏渚十吾、miranda sex garden、マイケル・クレトゥ、dead can danceとかかな・・・。純粋な古楽っていったら、スウィングル・シンガーズでお馴染みのウォード・スウィングルが作った、マドリガル音楽のアルバムぐらいしか聴いたことがないです。他は、みんなバロック以降のはず。ただし、グレゴリオ聖歌は除く。

*5:この小説、内容はわりと憶えてるんですけど、タイトルを忘れてしまったんですよ。むちゃくちゃ読み返したいんだけど・・・。たしかアメリカの小説で、(たぶん)80年代後期に書かれたジュヴナイル(だと思う)、ということぐらいしか。当時通ってた教会の人にもらったんですけど。