あたしはおんなのこよ。彼女はお皿

すきまのおともだちたち (集英社文庫)

すきまのおともだちたち (集英社文庫)

「すきまに光る友情の物語」 大人である新聞記者の「私」と、ちいさな女の子との風変わりな友情――。部屋のすきまにすべり落ちたときだけに会える、不思議なふたり。出会いも別れも唐突で、まるで恋人たちのような友情に胸をうたれた。しかも、ちいさな女の子から、大人がたくさんのことを教えてもらう。大人とか、子どもとか、世間とか、そんな枠組みから自由に解き放たれた人間関係が描かれていて、読後がさわやかな物語。挿絵もすばらしい。
オンライン書店ビーケーワン:書評:すきまのおともだちたち

駅前のチェーン書店で、一押しの新刊文庫本として『蒲公英草子』(恩田陸)とこの本が並べられていたのに仰天した。なんだ、とつぜん百合祭りでも始まったのか!? ってな具合。もちろんどちらもビッグネームが書いているわけで、書店としては推さない訳がないのだろうけど・・・あまりにもできすぎというか、日頃から自分のマイノリティさ加減を思い知らされている身としては、少々ショッキングな事態ですらありましたね。来月初頭から公開される映画『西の魔女が死んだ』との相乗効果で、無自覚に百合を志向する女性がどんどん増えればいい。ていうか、もう無自覚組って相当な数が存在するのでは? と我田引水はなはだしい感慨すら抱いてしまいますね。


あの扉を越えて (講談社X文庫ホワイトハート)

あの扉を越えて (講談社X文庫ホワイトハート)

圧倒的な恋愛、というものよりも、圧倒的な友情に惹かれます。恋愛をするのもいいけれど、ぜひ、若いうちに、どっぷりと友情に浸かってほしいなぁ、というようなことを、いつも思います。とにかく好き好き、この人じゃなきゃダメーーっ! って気持ちは、何というか、異性相手だったら、大人になってからでも間に合うんだけど、『絶対に譲れない、同性との友情』というのは、大人になると形成しにくいのですよ。これがね、なかなかね。それは恋愛の愉しみとはまったく異質で、でもきらきらとした宝物で。 (作者によるあとがきより)

講談社版コバルトのティーンズハートから出版されたファンタジー小説の名作が、小野不由美の『十二国記』シリーズなどで知られる姉妹レーベル、ホワイトハートから復刊されました。これがまぁ、『電脳コイル』の百合成分をさらに煮詰めて濃くしたような傑作でして・・・百合好きのみなさんには、もう読んでいただくしかないのですよ。さらにはイラストを担当しているのが鈴木志保だったりしますので、かなり広範囲の高感度ガールへアピールしそうなのも喜ばしい限りです。


追記 先月、中之島の中央公会堂で「Romantic A La Mode」なるロリィタ展示即売会が開催されまして、食指は動くもののわたしなどが押しかけては無粋極まりないだろうと参加は見送ったのです。その代わりと言うわけではないんですけれども、「Innocent Worldの10周年記念ファッションショーが中央公会堂で開催される」というニュースを某ファッション誌で読みまして、これはもう行くしか。と喜び勇んだものの、サイトにそれらしいインフォがまったく上がらないんですよねぇ。どうなってるんでしょう。ちゃんと開催されるのでしょうか。ていうか、行ったら行ったであまりのかわいさにときめきすぎ、両目から血を流しつつ着ることもできない服に散財しまくりそうで怖い、ってのもあるんですけど・・・。だが行く。