散歩前

散歩前

散歩前

1. だいぶ前のことだと思うけれど、うちに遊びにきたミニハンドさんがわたしのCD棚を眺めつつ「これ、ぼくも欲しかったんですよね」と村上ユカの『散歩前』を手に取られたことがある。たしかにP-MODEL的とも思えるそれがなぜ我が家にあったかと言うと、彼女が1997年にリリースしたデビューシングル「はちみつ」を店頭で見つけたおり、名前やタイトル、そしてジャケットイラストがあまりに可愛かったので買ってみたわけです。ハリー細野絡みだとは知らなかったのだけれど、聴いて一発で好きになりました。だいたい、ときめきサイエンスだとか大正九年だとかいう名前をつけるセンスを持っている時点で、内容がイン・サウンドなのはわかりきったこと。それじゃあとミニハンドさんに村上ユカをダビングして差し上げ、かわりに小川美潮をダビングさせてもらったような記憶があるのだが、果たしてあれはいつのことだったか。で、こないだまたニコニコをうろちょろしていたら、ふいに村上ユカの名前に行き当たったんですな。ふつうに自作曲をアップしていらっしゃって。てゆうかミクに歌わせてるし。って、貴女いつの間にミク使いのニコ民になっていたんですか! しかもブログははてなid:yucafe)使ってるし。さっぽろももこさん以来の大発見かも。これより、きっちりかっちりチェックしてゆく所存であります。なんかこういうのおもしろいなぁ。


YouTube - Alice in Wonderland Teaser Trailer
2. でもって、名前繋がりというわけでもないんですが、村上リコさんのブログに興味深いネタがふたつほど上がっていたのでピックアップ。まずは、ティム・バートン版『不思議の国のアリス』の予告編が公開されていますよってニュース。いちばん最近のアリスものと思われる3年前のテリー・ギリアム版アリス『ローズ・イン・タイドランド』はどサイケで、激しくビターな大人向けの仕上がりだったけれど、バートン版はディズニー制作。はまり過ぎとも言える素材だけに、ある意味ニュー・スタンダードを作るんだぜってな意気込みを感じるようなないような(どっちやねん)。アリス役は18才の新人さんだそうで、デップは帽子屋。ブログの記事によると「チェシャ猫役はスティーヴン・フライみたいですよー! うわっとなるくらいピッタリですね」とのことなのだけど、スティーヴン・フライって誰よ? とウィキを参照してみた。はー、『オスカー・ワイルド』でワイルド役を演っていた方なんですね。ジュード・ロウの印象しか残ってなかったわ・・・。そういやワイルドの姪にドリーという娘っ子がいるんですが、彼女も同性愛者で、かつ叔父の熱心な信奉者だったそうですよ。テレビ映画でいいから、BBCあたり彼女のことを映像化してはくれないものだろうか。つうか、さすがに予告編観るとテンション上がりますね! 日本公開は来年の4月とのこと。客多そうだけど、もちろん封切りに特攻しますよ。で、もうひとつのネタは、去年百合スキーのあいだでも話題になったケイティ・ペリーの「I Kissed a Girl」を、TRAVISがライブでカバーしている件。ブログの記事では「『I kissed a girl』は自分のセクシュアリティに疑念を抱いたゲイの人の歌になるんじゃないかって考えてたんだ。そうするともっときわどい感じになるって」「それじゃ、ストレートの男がゲイのふりしてレズビアンの曲を歌うよ」という前説をぶってから歌っているとのことなのだけど、ビアンはわりとなんちゃってを嫌う傾向がありますよね。ストレートの男がゲイのふりをすることを、ゲイはどう思うんだろう。わりと歓迎されるんだろうか。でもたぶん、ルーファス・ウェインライトはあまりやりたがらないような気もする。カウボーイ精神的な意味で。ノンケのふりをして生きざるをえないゲイのほうがまだ沢山いるだろうし、そのへんよくわかんないな。